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- 74 :( ´∀`)さん[sage]:2007/12/31(月) 19:49:10 ID:W23LRbvf0
,.;-ー-、 ,イ イvソリvゝ ノノハ ^ヮ゚ノハ ' <}、;;#)#)つ んノヽゝ (_ノ_ノ 昔々、小アジア(トルコ)のコロポンという町にアラクネという名の少女がいた。 〜♪ _ト_ パッタン ,.;-ー-、 ||l l lll l|| イ イvソリvゝ <ニ||l l lll l|} パッタン ノノハ ´ヮノハ .i!/ ||l l lll l|| ' (`つ)#)つ ト=||[二〓〓〓ァ__ ん [二二二二]\ ̄\/;;/ ̄ [二](_ノ_ノ |_| |_| \()二) 神話において彼女が美しかったという記述はないが、 彼女は優れた機織の腕を持っていた。
- 75 :黒百合 ◆Q7cVwCuPcY [sage]:2007/12/31(月) 19:51:11 ID:W23LRbvf0
____ o================o r' i| ヽ i;;;:;ヾ ゞ.:.: .:.:.: .:. .. :. j | i| | i:; ミゞ;;ミゞ 彡::ソj |___l|___| i//;" ;;:。," " '"'ノノキ;j | ̄ ̄ l| ̄ ̄ | i:;ミi!/ :::。: :: :.:i;i;''!;!;ij | l| | i:;ミi|:::〜:::..:.:..:.'"'-:::;!;!;j l二二二二二'l i;;ミi|::::;;''"'"' "'''.'' j ikWゞ,、::::::。.. ::"::::::',,j  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ‐───────‐‐‐‐───────‐‐‐‐───────‐‐‐‐── , -fffff、 〜♪ _ト_ ∬*・∀・) ,.;-ー-、 ||l l lll l|| , www-、 ハタオリイイ!! !li イvソリvゞ',ゝ <ニ||l l lll l|} (・∀・*88 , -yyyy、 ,ハ、ヮ^ハシヽ .!/ ||l l lll l|| 川*・∀・) (`つ)#)つ .ト=||[二〓〓〓ァ__ , vvv-、 , -ttttt、 ん [二二二二]\ ̄\/;;/ ̄ (・∀・*tt ノリ*・∀・) [二](_ノ_ノ |_| |_| \()二) 彼女が織った機、そして機を織る彼女の仕事ぶりは間違いなく美しく、 傍に住んでいるニンフたちがわざわざ見に来るほどであった。
- 76 :黒百合 ◆Q7cVwCuPcY [sage]:2007/12/31(月) 19:51:46 ID:W23LRbvf0
_ _,,...- '"´] \ / / ::[_ _,,... -‐''''| ー、 `'ー-、_: : : : : : : : : : : : : : : : :i| | |  ̄ヽ__ ∧_∧ : : :/■\ : l| | |: : : . .... ー‐ 丶( ・∀) _(∀` ):|| | |: : : : : : _____ ( ) ( ).l|_|.._ |: : : : : : .| | | | | | `'ー-、`゙ ー-|: : : : : : ー‐‐‐‐(__)_) (_(__) ._,,, ``'ー.,|: : : : : : ``'ー -、 そんなアラクネの機織の腕前を見て人々は、 「アラクネちゃんの機織の腕は本当に人間離れしてるからな!」 「きっとアテナ様に教わったでワショーイ」という具合に噂し始めた。 _ト_ パッタン r'"iiミi .||l l lll l|| i0゚__n_! .<ニ||l l lll l|} パッタン 爪゚ー゚) .i!/ ||l l lll l|| ヌ つメ)つ ト=||[二〓〓〓ァ__ 〜んノ.[二二二二]\ ̄\/;;/ ̄ [二]甘_ノ |_| |_| \()二) アテナとはオリンポス十二神の一人である女神で、 戦略、工芸、知恵など多くのものを司るギリシャの守護神である。
- 77 :黒百合 ◆Q7cVwCuPcY [sage]:2007/12/31(月) 19:52:54 ID:W23LRbvf0
, ───-、 | r'"iiミi | | i0゚__n_! .| | 爪゚ー゚) | t___ _,j )ノ ,.;-ー-、 ∧_∧ /■\ イvソリvゞ',ゝ ( ・∀) ( ´∀) ハ、゚- ゚#シヽ ( ) ( つ (#(#;;{`> | | | ) ) ) んノヽ_ゝ (__)_) (__)_) (_ノ ヽ_) だが、自力で機織の技術を身につけたアラクネにとって、 このような自らの自尊心を傷つける噂は不愉快だった。 ((⌒⌒)) l|l l|l ,.;-ー-、 ∧_∧ /■\ イvソリvゞ',ゝ ( ;・Д) (Д`; ) (^ハ、ロ´#シヽ ( ) ( ) ヽ(#(#;;{つ ) ) ) ) ) ) んノヽ_ゝ (__)_) (__)_) ヽ_ヽ_) この噂を聞いたアラクネは、 「ざっけんじゃないわよ!誰が女神様に教わったですって!? むしろあたしの方からアテナに機織を教えてやりたいくらいよ!」 と豪語した。
- 78 :黒百合 ◆Q7cVwCuPcY [sage]:2007/12/31(月) 19:53:54 ID:W23LRbvf0
、 、ノ火 _ノ; 、j! ) (_.ノ (ノ、ノ) ) イ 、 ノヾ r'"iiミi ( _ノ人 .i0゚__, ,_! // 爪゚д゚) <二二三三]=と_r'^メ^)つ==(ロ) 〜んノハゝ、 (_タ `シ_) この言葉を張本人であるアテナが聞き逃す筈がなかった。 「あのアマァ・・・人間如きが神を馬鹿にしたような口利きおってからに! 全身の骨木っ端微塵にして東京湾・・・コリンティアコス湾に撒いたろかい!」 とプライドの高いアテナは激怒し、愚かな人間を戒めに向かった。 _ト_ ,.;-ー-、 ||l l lll l|| イvソリvゞ',ゝ .<ニ||l l lll l|} 8ルノ゙ハゞ ハ、- ´ハシヽ...i!/ ||l l lll l|| 爪゚д゚) ' (`つ)#)つ ト=||[二〓〓〓ァ__ 〜/#u っ┓ ん [二二二二]\ ̄\/;;/ ̄ しーJ │ [二](_ノ_ノ |_| |_| \()二) 最初にアテナは老婆に化け、得意げになったアラクネを諌めようとした。 「あー、これこれ。そこの調子ぶっこいた糞ガキンチョ。 アテナは機織の大天才!その上パーフェクトでデラックスな超美人! あまり図に乗ると臓物ぶちまけられっから反省した方がええよマジで」
- 79 :黒百合 ◆Q7cVwCuPcY [sage]:2007/12/31(月) 19:54:29 ID:W23LRbvf0
_ト_ ,.;-ー-、 ||l l lll l|| イvソリvゞ',ゝ .<ニ||l l lll l|} 8ルノ゙ハゞ (^ハ、ロ´#シヽ i!/ ||l l lll l|| 爪#゚д) ヽ };;#)#)つ ト=||[二〓〓〓ァ__ 〜/#u っ┓ ん [二二二二]\ ̄\/;;/ ̄ しーJ │ [二](_ノ_ノ |_| |_| \()二) しかし慢心していたアラクネはそんな事も露知らず、女神の警告を無視した。 「うっさい、このモーロクババア!そんなの大きなお世話よ! そんなお節介は自分の孫にでも焼いてりゃいいでしょ!」 _ト_ ,.;-ー-、 ||l l lll l|| イ イvソリvゝ <ニ||l l lll l|} 8ルノ゙ハゞ ノノハ ` -ノハ i!/ ||l l lll l|| 爪#゚∀゚) ' (`つ)#)つ .ト=||[二〓〓〓ァ__ 〜/#u っ┓ ん [二二二二]\ ̄\/;;/ ̄ しーJ │ [二](_ノ_ノ |_| |_| \()二) 「そんなにその女神の方が凄いっていうのならここに連れてきなさいよ。 あたしは女神と織り比べをしても絶対に負けたりしないわよ」 そんなアラクネの高慢な態度に、アテナの怒りは限界に達した。
- 80 :黒百合 ◆Q7cVwCuPcY [sage]:2007/12/31(月) 19:55:03 ID:W23LRbvf0
li| 人 _,.ノ ゴゴゴゴゴゴゴ `) / l|i _ト_ ゝ_ノ r'"iiミi し' ,.;-ー-、 ||l l lll l|| '`) i0゚__, ,_! (_,.ノ ,イvソリvゞ',ゝ .<ニ||l l lll l|} 爪#゚Д゚) ハ、゚ロ゚;シヽ i!/ ||l l lll l|| c´r'^メ^)っ i|! ' (`つ)#)つ ト=||[二〓〓〓ァ__ 〜んノハゝ ん [二二二二]\ ̄\/;;/ ̄ (_ター' [二](_ノ_ノ |_| |_| \()二) 「吐いた唾飲まんとけやぁぁぁーっ!!」 アテナは変身を解き、女神本来の神々しい姿を現した。 _ト_ r'"iiミi ,.;-ー-、 ||l l lll l|| i0゚__, ,_! イvソリvゞ',ゝ .<ニ||l l lll l|} 爪#゚д゚) =3 ハ、゚o ゚#シヽ i!/ ||l l lll l|| ヌ6'^メ^)っ と(#(#;;{つ`..ト=||[二〓〓〓ァ__ .〜んノハゝ ん [二二二二]\ ̄\/;;/ ̄ (_タ `シ_) [二](_ノ_ノ |_| |_| \()二) 「ちょ、ちょうどいい所に来たじゃない。 あたしの腕がどれほど優れているか女神にも見せてあげるわ」 アラクネは一瞬赤くなって驚きはしたが、堂々とした態度でアテナを迎えた。
- 81 :黒百合 ◆Q7cVwCuPcY [sage]:2007/12/31(月) 19:56:47 ID:W23LRbvf0
____ o================o r' i| ヽ i;;;:;ヾ ゞ.:.: .:.:.: .:. .. :. j | i| | i:; ミゞ;;ミゞ 彡::ソj |___l|___| i//;" ;;:。," " '"'ノノキ;j | ̄ ̄ l| ̄ ̄ | i:;ミi!/ :::。: :: :.:i;i;''!;!;ij | l| | i:;ミi|:::〜:::..:.:..:.'"'-:::;!;!;j l二二二二二'l i;;ミi|::::;;''"'"' "'''.'' j ikWゞ,、::::::。.. ::"::::::',,j  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ‐───────‐‐‐‐───────‐‐‐‐───────‐‐‐‐── _ト_ _ト_ ,.;-ー-、 ||l l lll l|| r'"iiミi ||l l lll l|| ,イ イvソリvゝ .<ニ||l l lll l|} i0゚__n_! .<ニ||l l lll l|} ,ノノハ#゚ -゚ノハ !/ ||l l lll l|| 爪#゚д゚) .i!/ ||l l lll l|| (`つ)#)つ .ト=||[二〓〓〓ァ__ ヌ つメ)つ ト=||[二〓〓〓ァ__ ん [二二二二]\ ̄\/;;/ ̄ 〜んノ.[二二二二]\ ̄\/;;/ ̄ [二](_ノ_ノ |_| |_| \()二) [二]甘_ノ |_| |_| \()二) こうしてアラクネとアテナは機織の勝負を始めた。 お互いに最高の材料を惜しげもなく使い、持てる限りの技術を披露した。
- 82 :黒百合 ◆Q7cVwCuPcY [sage]:2007/12/31(月) 19:58:18 ID:W23LRbvf0
|:|+|. |*|;| |;|*| ↑ |+|:| |:|+| ↑|↑ |*|;| |;|*| └<>┘ |+|:| |:|+| .目 // ,∧_∧ |*|;| |;|*| || ≠■\ /_-ヶ∧=∧ X =(0)=X ∧V/∧ ,。゚。゚ |+|:| |:|+| || (´∀` ) // (´∀` ) |゚ノ。^∀^)。 <_r'‘∀‘) !∠. .|*|;| |;|*| |と[0]メハ__[0] ./_と[0]'illi'ハ[0]つ § ,メハ)ノ,,) <_,メハ)ノ,)フつ |+|:| |:|+| /'!''^゙'┐jヽ || ん廿ハ_ゝ //ノんノ_ハゝ;ヽ !んノ=x=ヽ んノリ`V'ゝ |*|;| |;|*|/~ヽ -‐-‐:‐ ‐|| (_(__) //;;;;(_(__);;;;ゝ (__)_) (__)_). .|+|:| |:|+| ( : : :~ : : : ~: : :) .∧ )\ ∋<>∈. .|*|;| |;|*| `''ー --― '' 山 , '⌒ヽvvヽ゚:{}:゚< |+|:| |:|+| ∧ 。 目iミii"ヽ ,ノリノjノ ´ー`)||〃゚。o。゚ヾ ff∧ |*|;| |;|*|.! ! ∧n_n∧ ∧λ∧,、__,、∧xxx ||.i_n__0゚! ∧∧ .|ヽ (゚゚ ノハノV'|リ ´−´ル:::。 `ーァ|+|:| |:|+||_l_|(゚∀゚ ()二)(:゚皿゚: ))'='((゚Д゚ 彡||(゚ー゚爪 (*゚∀゚) | | `〉==( ||/´ハ)'ハ)、∵ 々 ゚l .|*|;| |;|*| }と8∈∋8E||と{。≡。}_((iiiiiiと__,ハ,,ミO(^メ^..{~目~}つ>>┼‐→ ノハゝ ||UK)==〈U っ ハ/っ.|+|:| |:|+| んノリハ ん[!!!]ノハ んノリハ .||んノリi~目~iノリ_ゝ | |. (x( || /∧ ハヽノリハ_フ |*|;| |;|*| (呈(呈_) (_(__) 廿廿 .||(_タ シL目_」タ ツ_).|ノ ヽ| |/し|リノ_|酉^酉 |+|:| |:|+|. |*|;| アテナは神々しいオリンポス十二神の図を布にした。 神に逆らうものには容赦しないとアラクネに反省を促したのである。
- 83 :黒百合 ◆Q7cVwCuPcY [sage]:2007/12/31(月) 19:59:04 ID:W23LRbvf0
|;|§|t| + :::::::: 。 ::::::::::::::::::::: 从;;人ノ从人;;从火::从:::;;;从ノ;;;人从从; |t|(@|:| |:|)@|t|/ ̄⌒〜'';ヽっ , -―-、 。 ::::: 火;;;从;;;人ノ从;;从从:::;;:火人;;;;ノ从从火|t|§|;| |;|A|t| rtっ〜Jつっ ハノリル★ * ::;;:: ;',/^v^ヽ,;:;};/;:~:;ヽ;{`;",、,、,、,、,;"*:;";`;:;";..,|t|∬|:| |:|§|t|。oJノ;;:;/つ::: リ;ロ;リル ::;;:: ゚ ; (^ヽ_|_/^)...^};ノノ^ ;:;/^Y^Y^ヽ *};/;:~:;ヽ{ |t|¥|;| |;|∫|t|つ;っo/ /J :::: とハノハと); ::::; 。 ヾ(__/ヽ__)ヽ:/、、;:;"*Y^Y^Y^Y:"`^};ノノ^:;:|t|(@|:| |:|(@|t|;:;o。;;/ :::: ゚ んノハゝ(∧=∧)+ :: ::::: ヾ ゞ;;ゞ ヾミ / "' 、 ヾ》i!liill!iゝゝヾ \|t|∬|;| |;|¥|t|つ;;::;;っ;:/⌒/⌒ヽ_ヽ_)( *´Д`) =3 ヾヾ(\ゞヽ〃 \ { {i!|lili!ツ::::ヾi ゞ|t|§|:| |:|§|t|;;;;;;;;;;;:∋' / ) / ) /;;;;;;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ ヽ\\ (\l!il||i!:::ノ ::; i:|t|A|;| |;|@)|t|^;;;:〜::::;;~;::| / __| / ノ〜^;;;:〜~;:;::::;:::ヾ ;; ((\\ r( ゚◇゚)\\!li|liツ/;;:i! |t|@)|:| |:|∬|t|::;;_::::;:;;;;;_;;:;;;:;:::;:-:;;;::_:::;-::;;;:..;:::...:ー−:::-:;:::;;ヾ ;( (_ヾヽ ノ l´ ((\/)!《 ;;:;; ;《:|t|∫|;| |;|§|t|〜v〜〜w〜〜〜ゞ〜〜v〜〜w〜w〜;:::;;ゝ ( ( ヾ ∧=∧(ヾ/)))li|!、;;; }|t|∬|:| |:|¥|t|;:*;";`;*:;"(⌒ゞ⌒ヽ};/;:~:;ヽ;{*:::',ー、"*};/;:~:; ヽし し//( *´∀`) /`,)il}リリヾ;; .;}i:|t|¥|;| |;|(@|t|};/;:~:;ヽ;{( ((のノ)/>^};ノノ^(⌒ヽiノ⌒);^};ノノ', し///ヽ》へ`´ )-/)/)リ;iil } ク:|t|(@|:| |:|§|t|%^};ノノ^ヾr_ノ、_);:;"*";`;:;;*:;;:(_ ノゝ(_);":*;:;`,', ',ノ ノ ん(_)ハゝ/)Jミ!:i!i|il!ッ 〉;:|t|§|;| |;|∬|t| / 、{;;ヽ ,,...,,__,,.....,,,...,,(__)/., -―-(@)゚o.,ミ|t|B|:| |:|@)|t| ∧=∧ | ̄| /:;ノ;;;〈`i、:.:.:.: : : : : : : : 三ノノハリル !二三|t|¥|;| |;|B|t| ( *´∀`)  ̄ □ ;:;:;:;;;;;ト//ヘ、.:.: : : : : : : : ハ、゚o ゚;ハリ: : : : :|t|∬|:| |:|∬|t| [0]、'illi。'゚。_.=゜。-.:゚ :゜。 / ̄| ヽ;;;;;;;};;l! 〕`i.: : : : : : : : : (`つと ) : : : : : |t|@)|;| |;|¥|t| ノ;ヽつ禁ソ 。、`;。。、`;゜|_/ ゝ、;;;;:;:; 〉:.;.}:;:;ヽ、.:.:.: ( (ノ ! i ) ) : : : :|t|(@|:| |:|(@|t| _く;;;(__)_)\゜。 。゜。。、`、`  ̄ゝ_,, -- :;:;:; ヽ : : : ヾ=ソ≡ノ: : : : : |t|A|;| |;|A|t| 工二工二二工二| 。 。 ゜。。、`、 \ :;:;:ヽ : : : : : : : : : : : : : : :|t|¥|:| |:|∫|t| └L凵」┴L凵」┘ ゜ 。 。 ゜。 。 };/;:~:;ヽ;{;;(^ヽ/~) "*"`;";*;`;";:、:;..":;;*:`::|t|§|;| |;|@)|t| "、` ; `;゜ 。 。.: ^};ノノ^(^ゝ○<^)};/;:~:;ヽ;{ ;`;* ,;:;".:*.,; :|t|@)|:| |:|(@|t|__、,i.__;;:__|_.,_|,;___::゚。 。゚Y"-‐-、`;゜'|_:;":@ ;`;:;゙( ,ノilヽ ):;:^};ノノ^;i、;:;":*;`;, |t|¥|;| |;|§|t|_,,,_|,,_,,.,|,,_,;_,,,_|,,_l。 !、 ”ノ;))〉。、`゜_lエエ〔;;:. .:;;l.:::: ;;; l ;;;;;;;;;;; l ;;; :::::.l;;:. .:;〕エ|t|∬|:| |:|∬|t|_,;_;,_!__,|,;_;,__!__,,.| `゚。ん、" -゚ノ!゜ 。;゜エエ:| l |―――――――――| l |':エ|t|B|;| |;|(@|t|_;l_(-_- ),l__|_,,:::_:くハ∩∩j_.;:_|__エエ.'| l |:, '´  ̄ ̄ ` 、 :';゙l, :| l |:;エ|t|(@|:| |:|¥|t| ;:; ;;;;(_ノ;;;;;'゙ ;";: ;:; エエ:| l |i r-ー-=-‐、i i;;;l :| l |':エ|t|∫|;| 一方アラクネは、ゼウスらが雄牛、白鳥、黄金の雨など、 様々なものに変身して女を手に入れる様子を布にした。 布の図は全て真実であったが、神々の不実さを現す軽蔑の念が見えた布だった。
- 84 :黒百合 ◆Q7cVwCuPcY [sage]:2007/12/31(月) 19:59:37 ID:W23LRbvf0
_ト_ _ト_ ,.;-ー-、 〜♪||l l lll l|| iミii"-、 ||l l lll l|| ,イ イvソリvゝ .<ニ||l l lll l|} i_n__゚0! .<ニ||l l lll l|} ,ノノハ´ー`ノハ .!/ ||l l lll l|| (゚д゚#爪 .i!/ ||l l lll l|| (`つ)#)つ .ト=||[二〓〓〓ァ__ ヌ つメ)つ ト=||[二〓〓〓ァ__ ん [二二二二]\ ̄\/;;/ ̄ 〜んノ.[二二二二]\ ̄\/;;/ ̄ [二](_ノ_ノ |_| |_| \()二) [二]甘_ノ |_| |_| \()二) アラクネの腕前はアテナに決して劣ることのない素晴らしい代物だった。 だからこそ、大口に違わぬアラクネの腕前は男勝りなアテナの癪に障った。 ∬ _ト_ _ト_ ,.;-ー-、 ||l l lll l|| iミii"-、 .||l l lll l|| ,イ イvソリゝ <ニ||l l lll l|} i_n__゚0! .<ニ||l l lll l|} ,ノノハ;゚ -ノゝ . !/ ||l l lll l|| (゚Д゚#爪 .i!/ ||l l lll l|| (`つ)#)つ .ト=||[二〓〓〓ァ__ (^メ^Uヌ ト=||[二〓〓〓ァ__ ん [二二二二]\ ̄\/;;/ ̄ ん_ノハゝ.[二二二二]\ ̄\/;;/ ̄ [二](_ノ_ノ |_| |_| \()二) 甘 [目] |_| |_| \()二) 「ふぅーん・・・、へぇ・・・、成程。この女、神々の事をこんな目で見てるんだ・・・。 っていうか何?何でこんな無礼者の織った布がこんな出来栄えをしてるわけ?」 アテナは、神々を敬おうとしないアラクネの態度を許す事ができなかった。
- 85 :黒百合 ◆Q7cVwCuPcY [sage]:2007/12/31(月) 20:01:33 ID:W23LRbvf0
ノ 、 )t'/ /て、 バリバリバリィッ!! _ト_ r'⌒t、`ー``'´ ,.;-ー-、 ||l l lll l|| そ,) iミii"-、(ノ ,r'てヽ ,イ イvソリゝ <ニ||l l lll l|} ( i_n__゚0! ノ 人メ ,ノノハ;゚ロ゚ノゝ .!/ ||l l lll l|| (^(゚Д゚#爪^) `ー´' `ー (`つ)#)つ .ト=||[二〓〓〓ヽ(^メ^ 、/ヌ ん [二二二二]\ ̄\ んノハゝ〜 [二](_ノ_ノ |_| |_| \()二) (_タ `シ_) 「ふっざけんじゃねぇぞ糞ガキィィィーッ!!!」 怒り狂ったアテナは神々の悪行が描かれた布をビリビリに引き裂いた。 _ト_ バシーン .||l l lll l|| バシーン iミii"-、 <ニ||l l lll l|} ,.;-ー-、 〃 i_n__゚0! i!/ ||l l lll l|| イvソリvゞ',ゝ从人(゚∀゚爪ヽ ト=||[二〓〓〓ァ とハ、゚ロ゙ハシヽl≡==U=し'ハゝ[二二二二]\ ̄\ ,r'てヽ `‐`と_ノ-(_つ 甘 `シ_) |_| |_| \()二) ノ 人メ ⊂⌒`ー' だが、アテナの怒りはそれでも収まることはなく、 手に持った黄楊の木でアラクネを何度も殴りつけた。
- 86 :黒百合 ◆Q7cVwCuPcY [sage]:2007/12/31(月) 20:02:21 ID:W23LRbvf0
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::: ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::: : ,.;-ー-、 : ::::::::::::::::::::: ;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::: : イvソリvゞ',ゝ : ::::::::::::::: : ハ、゙- ゙#シヽ`ヽ : : (つと_ノ-(_つ : __ノ ⊂´ (何よ、何よ・・・。そこまで不愉快になるわけ・・・? 神だからってどこまで調子に乗ってるのよ、こいつらは・・・) アラクネは女神の恐ろしさに恐怖し、絶望のどん底に陥った。 _ト_ ,iミii"-、 .||l l lll l|| i_n__゚0! <ニ||l l lll l|} ,.;-ー-、 (゚- ゚#爪 i!/ ||l l lll l|| イvソリvゞ',ゝ ヌ(^メ^Uヌ ト=||[二〓〓〓ァ ハ、。,,,。ハシヽ`ヽ ん_ノハゝ [二二二二]\ ̄\ ( 、と_ノ -(_つ 甘目 |_| |_| \()二) ヽつ キュッ ヽ__ノ そしてアラクネは悲しみのあまり、首を括って自殺してしまった。 しかしアテナは、死んだ彼女を哀れみはしたものの許しはしなかった。
- 87 :黒百合 ◆Q7cVwCuPcY [sage]:2007/12/31(月) 20:04:59 ID:W23LRbvf0
_ト_ iミii"-、 ||l l lll l|| 。:: 。::' i_n__゚0! <ニ||l l lll l|} 。:: 。:: n(∀゚#爪┌┐ i!/ ||l l lll l|| ,.;-ー-、 ゝ(^メ^、つ(毒) ト=||[二〓〓〓ァ イvソリvゞ',ゝ`ヽ ん_ノハゝ [二二二二]\ ̄\ とハ、。,,,。ハシヽ(_つ (_タ `シ_) .|_| |_| \()二) / (_/ (⌒ヽ__ノ 「ハッ、そう簡単に死なせてやるものか! お前はこれから永遠に神を侮辱した罰を受け続けろ!」 そう言ってアテナは、アラクネの死体にヘカテの毒草の汁を振りまいた。 _ト .,iミii"-、 ||l l l シュルルル i_n__゚0! <ニ||l l l (゚∀゚爪 .i!/ ||l l l 〃 -ー- ヌ(∽´)ヌ ト=||[二 イ イ -‐ , -、 ヾヽ ん_ノハゝ [二二二二]\ (( と c c(д`)っっ つ )) 甘`目 |_| |_| 彡 ゚ ・ ミ 。 ノリ すると、アラクネの体に異変が起きた。 髪は抜け落ち、耳も鼻も落ち、体全体が縮んでいった。
- 88 :黒百合 ◆Q7cVwCuPcY [sage]:2007/12/31(月) 20:06:32 ID:W23LRbvf0
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ;,,:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:√η::η√:..:..:..:..:..:..: ;,;,;,;,:.:.:.:.:.:.:.:.r'"´⌒ヽ;;,,8::8) /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ;;;;;;;;;;;;;;;:::::∧,,j^i_,ヘ‐ー‐ヘ::::::::::::::::::::::::::: ;;;;;;;;;;;;::レ'::::レ'::レ'::::ヽj::ヽj:::::::::::::::::: ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::: 後は膨れた腹から細い指が生えるのみ。 その細い指で彼女は永遠に機を織り続けることになるだろう。 機織の天才アラクネは小さな蜘蛛になってしまのだ。 ,rη‐η ,イ イvソリvゝ ノノハ ゙ -゚ノハ 'とr'^)'^)つ ;;;;:::: r'"⌒´;;8:^:8、 ::::::: ;;;;;;;;;;;;;;;:::::∧,,j^i_,ヘ‐ー‐ヘ::::::::::::::::::::::::::: ;;;;;;;;;;;;::レ'::::レ'::レ'::::ヽj::ヽj:::::::::::::::::: ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::: 元々は本物の蜘蛛だったアラクネだが、 今でこそ一部で半人半虫の怪物アルケニーと呼ばれるようになった。 少女を蜘蛛へと変えたのはアテナだが、 それが怪物として伝えられたのは時代の流れの成せる技であろう。 <糸冬>
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